ピアノ演奏

ピアノのあがり症について…!①

どうも?エルティアナです!

私は音大の1年生の時に出演した発表会で大失敗してしまったことが大きな要因で、人前で演奏することが怖くなってしまっている、いわゆる【あがり症】です。それも相当に極度の…

…そんなあがり症に慢性的に困っている私ですが、2023年11月末に、友人の誘いで発表会に出ることになりまして…せっかくなら、自分が弾きたいと思った曲を準備して、いざ舞台へ!と思ったのですが、暗譜もして、録画して通しても弾けるようにはなってきているのに、不安が消えずに毎日憂鬱になってしまっている最近です…

それで少しでも当日の緊張感を和らげようと、ここのところ出来るだけお昼に練習風景を配信しています。

練習配信をすることで、少しは本番に向けて準備できるかな…とも思っていたのですが、この前、ふとストリートピアノがあったので弾いてみたら衝撃的に弾けなかった(:ω;)ので、再度極度の不安に陥りまして…

最近購入した書籍や、最近、Youtubeでピアノ演奏のあがり症について語っている動画もたくさん見かけるようになったので、1か月後の発表会を迎えるまでの間、今回まとめた内容を日々実践して、本番結局どうなったのか!?というのを、せっかくなのでまとめてみたいと思います。

今回はその1回目ということで、購入した書籍から参考になりそうなエッセンスを抽出と、あがり症について語っているYoutuberさんの動画を見た中で参考になりそうなエッセンスを自分なりにまとめて、ここから本番までの毎日をどう過ごしていくか…!というのをいったんまとめてみたいと思います(*・v・)

購入した書籍と参考になった部分

ピアノ演奏について、以前からずっと気になっていた書籍がありまして、↓の書籍なのですが、今回発表会に出ることが決まったときに購入だけしていて、ひも解いていなかったのをついに開いてみたいと思います!

この書籍は、音楽家として成功するための日々の練習の仕方や習慣について、ものすごく詳しく書かれているのですが、それだけじゃなくて、本番を迎えるまでの精神的な不安などのメンタルコントロールや日常の過ごし方に至るまで、すごく詳しく言及されているのを大昔に立ち読みで見て、とても印象に残っていたので、この機に購入しました。

(今時点で)参考になった部分

練習について

本書の第一部が【練習上手になるには】となっていて、日々の練習をどうやっていくべきか?が詳細に書かれているのですが、その中で参考になった箇所をご紹介したいと思います!

暗譜について

人前でピアノを演奏する場合、一般的には暗譜をして弾くことが多いと思うのですが、とにかく私は暗譜が苦手で、この項目がとても参考になったのと当時に、元も子もないですが、暗譜についての項目の最後に『そもそも暗譜をする必要があるか?』という記載があって、『練習で暗譜できるレベルにならなかったら、楽譜を見て心を込めて演奏した方がいい』という記載があって、確かに!と思いました…!

…とはいえ、暗譜できなければ楽譜を見ればいい!というのはやはり元も子もないので、どうやって暗譜をすべきなのか?というのもしっかり読んでみたのですが、『暗譜の4段階』というのがとても参考になりました。

暗譜の4段階

1.受け入れる

2.定着させる

3.維持する

4.思い出す

私も当然、発表会などで演奏するときは暗譜で弾いていたわけですが、曲の練習を始めて、部分練習をして暗譜がだんだんできてきて…いったん暗譜で曲を通せるようになるところまでは、この4段階の『2.定着させる』までの段階だと思ったのですが、ここまで出来ると、あとは楽譜を全然見ずに本番まで練習を進めてしまい、本番直前になって楽譜を見てみたら暗譜が間違ってた!!!なんてことがあって、取り返しがつかない…と焦ったりしたこともありました…

これは、この本で書かれている『3.維持する』や『4.思い出す』という部分が足りてなかったな…と思って、今後暗譜で弾く時には、この項目をしっかり意識してやっていきたいと思います(今回は楽譜を見る方向で演奏したいと思います…)。

あと、暗譜は『頭の中に構築した地図』であって、肉体的(筋肉)に覚えさせた【指の記憶】がもっとも危険であるという記載もありました。これは耳が痛いのですが、ずばり自分にあてはまるな…と思いました…(今回も含めて)

とにかく頭を使って、筋肉以外にしっかり記憶として定着させる(思い出し方を多角的にする)ことで、本番で楽譜を見なくても安心して弾けるようになるのかな…と思ったりでした…これはほんとに今までの自分が反省しなきゃと思うところでした…ひたすら何時間も、楽譜を見返すこともなく弾きまくって練習を続けることは、ただただ『指の記憶』を残すだけに他ならなかったんですね…

『恐れずに演奏する』について

演奏不安について

この本の第二部が『恐れずに演奏する』となっているのですが、第7章で『演奏不安とは何か?』という項目があり、『本番前』『本番中』『本番後』といった3つのフェーズで、不安がもたらす悪影響について細かく述べられていて、…なるほど体現化するとこんな感じだな…と思ったりしました…

『演奏不安の要因』という項目に、個人の特性にかかわる要因というのが4つあるのですが、『不安を感じやすい』『評価を恐れる』『舞台であがってしまった経験』『内向的な性格』というもので、すべてに当てはまってる…と思ったり…

ただ、この章を読むだけでは、肝心の『演奏不安』について、『本番前』『本番中』『本番後』に対して具体的にどうしていいか?は見えてこなくて、次の章に書かれている内容を読んで、はっとしました。

本番で演奏することの本質

第7章の『演奏不安について』に続く第8章に『パフォーミング・アーティストになるには Ⅰ』という項目が続くのですが、この冒頭に書いてあることが、自分の演奏不安の原因を払しょくするのにとても参考になった気がしました。

『本番で演奏することの本質』という項目があるのですが、演奏することの本質は『ほかの人々と音楽を分かち合う点にある』というのと『音楽を通じて交流したいというこの熱き願いの頂点に位置するのがコンサート』という記載を見て、そもそもなんで演奏会に出るのか、私は何がしたかったのか…というのを改めて思い出すことが出来た気がします…

この、とても自然で当たり前であるはずの本来の目的(本質)が、練習を始めて、本番が近づくにつれて、ただただ、人前で恥をかきたくない…という恐怖や不安だけにいつの間にか変わってるんですよね…今回も…。

…確かに、いい演奏がしたい、聴いてくれる人と音楽を共有したいから、その期待の裏返しで緊張したり不安になる、というのは自然の流れであり得ると思うのですが、私の場合は、そんな表裏の関係ではなくて、ただただ人前で恥をかきたくないだけになってるんですよね…

…でも、やっぱりそんなのおかしいよね…というか、だったら演奏会に出なければいいのでは?という話だし(今回は誘われて出演することになったわけですが…)、どうせ緊張したり不安になってしまうなら、本来の目的(本質)を忘れずに、いい演奏ができるように!日々頑張ろう!と改めて思えました…!

参考になったYoutube動画

あがり症対策の動画

Youtubeで『ピアノ あがり症』などと検索すると、ピアニスト・ピアノ教師として活躍されている赤星佳奈さんの以下の動画が出てきて、とても参考になりました。

【あがり症克服決定版】Gerald Klickstein著/藤村奈緒美 翻訳 【成功する音楽家のための新週間】 をご紹介します 1.5〜2倍速OK

奇遇なことに、今回取り上げた書籍をこの動画の中でご紹介されていました。動画の内容は、私と同じく第7章の『演奏不安とは何か』という項目について特に着目されていたり、書籍全体を通して何が書かれているか?解説動画になっていたのですが、参考になった部分として【間違いは失敗ではない】【間違いは恥ではない】【間違いは情報である】という部分に言及されていたところでした。間違いを失敗とか恥としてしまうのは自分自身であるということが、解説ですごく入ってきました。

【神回】極度・異常なあがり症 誰も教えてくれない驚きの原因と根本治療 赤星佳奈

この動画を見て、自分のあがり症の原因は、自分自身を愛せない、許せない、自分に自信がない、相対比較してしまうという根本的な部分なのかなぁと思いました…結果的に失敗したくないし、もし本番で失敗したら、自分で自分が許せないという部分が問題だなぁと…なるほど、失敗しても自分自身を許したり励ましたりほめてあげたりということは皆無だったので、ちょっと目からうろこでした…

暗譜対策の動画

今回の発表会では、楽譜を見る(本番で見ながら弾ける)ようにしようと思うのですが、それでも暗譜は暗譜で、今後やっぱりできるときにはしていきたいとなったときに、何か参考になる動画はないか探してみたところ、PiaDOOR ピアドアさんの以下の動画がとても参考になりました。

暗譜99%成功法/藝大ピアノ卒がプロのコツ・練習法を解説/ピアノ

ストリートピアノで弾けなくなってしまった原因として、メンタル面もあったと思いますが、とにかく暗譜が弱かった面もあったと思いまして…この動画の中で、『暗譜でゆっくり弾く』というのと、それでわからなくなる音があったら『ドとかソとか音名でしっかり覚える』というのがとても参考になりました…

成功する音楽家の新習慣では、指の記憶は悪であるという書き方ではあったのですが、暗譜という概念を総合的に見たときに、『指の記憶』も、その一部であって、どんな人でも何パーセントかは頼りにしているものという解釈がとてもしっくりきました。

そのうえで、不安な箇所はしっかり音名で覚えなおすというのが、成功する音楽家の新習慣の書籍が言っている『多角的な覚え方』の一つなのかな、と思いました。

実際やってみて、とてもしっくりきたので、これは今後取り入れていきたいと思います!

ちなみに…私のあがり症は、なんやかんやで暗譜の不安が相当な割合を占めているような気がしてます…

なお、この動画の中で、暗譜だけじゃなくて、万一曲を忘れてしまった場合のリカバリー方法にも触れているのですが、曲の構成で戻るというのはこれまで私もやっていたのですが、フレーズ単位や小節単位、ついに拍単位でリカバリーするというのは相当上級なイメージでした…そこまで出来るならそもそも忘れないのでは…と思いますが、暗譜というのはここまですべきなのか…と改めて思ったりでした…

でも、拍単位の復帰の代わりにおすすめの方法として『左手の復帰』という手法を紹介されていて、『左手だけで通す』というのと『拍単位であえて左手を抜いて弾いて練習する』という方法を紹介されていて、これも成功する音楽家の新習慣のいうところの多角的な覚え方になるのかな、と参考になりました。

書籍とYoutubeを踏まえて、本番まで日々どうやって練習するか?

見えてきた今の私の問題と、その問題に対して、書籍やYoutubeを踏まえてここから本番まで日々どうやって練習するか?の方針をまとめてみました。

今の私の問題というのは、数か月かけて曲を練習して、暗譜して、通して弾けるようになっている状態が前提ですが、本番が近づくにつれて理性を失っていっている…という部分ですね…

問題①:無計画な練習のし過ぎ(無駄に体とメンタルを疲れさせている)

急に不安に駆られて、無秩序に練習を繰り返しだす。この時、計画性なんて全くなくて、ただたた1曲通して弾いたり、テンポも何も考えずにただただ弾きまくるといった練習をしてしまう…しかもこの時、楽譜もみてないし、メトロノームを使ったりももちろんしていない

対策
  1. 1日に行う練習時間と内容を決める(ウォーミングアップ・基礎練習含めて)
    (ただしウォーミングアップと基礎練習は改めて方法を考えるべき…。いったんはコルトーのメトードで紹介されている15分の運動と、ハノンの1部にしようと思います。)
  2. 決めた練習時間と内容以外は行わない。急に不安になって衝動的に練習を始めそうになったら、落ち着かせるために『楽譜を見ながらゆっくり通して弾く』練習と、『それで気になったところをさらう』だけにとどめる(15分くらいとか)

問題②:技術面の克服(部分練習)が弱い

本番が近づくにつれ、逃げたい気持ちからなのか、最初に曲をさらっていた頃の丁寧な練習がかけがち…そのうえ①の練習はとにかく無計画なので、苦手な部分をゆっくりさらって安定させたり、暗譜(読譜)の正確性を保ったりといった具体的な目的を持った練習が出来ていない(やるべきだと分かっているのに不安に駆られてできてないので今一度…)

対策
  1. 1日にまず通して1回演奏する(強制通し練習)
  2. つっかえたり、弾きにくかったところを重点的に部分練習する
  3. メトロノームを使ってゆっくり部分練習する

問題③:どうしても暗譜が不安

どれだけ練習しても、【本番でピアノと自分しかない状況で暗譜が維持できるのか】という不確定要素に対する不安がどうしても消えない…

対策
  1. 今回は楽譜を見て演奏する(本番で楽譜を見ながら弾く練習はしっかりと…)
  2. 暗譜でゆっくり弾いて、不安な箇所は音名で覚えなおす
  3. 決めた指番号の再確認
  4. 寝る前など、ピアノの練習以外のところで頭の中で演奏する
  5. 万一止まってしまった時の復活ポイントを用意しておく

問題④:過去の失敗(トラウマ)から恐怖にとらわれている

Youtube動画を見て改めて思いましたが【とにかく人前で恥をかきたくない】という恐怖にとらわれているな…と…

対策
  1. 『ほかの人々と音楽を分かち合いたい』という本来の演奏の本質を常に思い返して、いい演奏ができるように前向きに練習する
  2. 仮に演奏で間違ったり止まったりしてしまっても、それを失敗とはしないで、まずは自分自身で頑張った結果を褒め、改善点を得たとして次につなげられるように意識する

…なんだかこれだけ理想論なような気がするのですが、メンタル的なことなのでしょうがないかな…というのと、これを自分に言い聞かせるしか、対策のしようがないな…ということで、とにかく本来の目的を見失わないようにやってゆきたいと思います…!

まとめ

今回ブログ記事としてまとめてみて良くわかったのが【とにかく失敗して恥をかきたくない】という恐れがすべての原因だということでした…

そもそも、【自分が好きな曲を人前で演奏して、聴いてくれている人とも分かち合いたい】というのが本来の目的で、それを楽しみに演奏会に出演したいと思っていたはずなのに、いつの間にか本来の目的を見失って、ただただ【恥をかきたくない】【失敗したくない】という恐れだけしか見えなくなって、恐怖に憑りつかれたように理性を失って練習してしまって本番も失敗するという負のスパイラルに陥ってしまう流れなんだな…と強く思いました…

本来の目的を見失わずにチャレンジして、仮にうまくいかなかったとしても、頑張った自分をほめてあげる、認めてあげるという意識をもって、次につなげていく、というのが大切だなと強く感じた次第です。

…本番までの不安は尽きませんが、それでも、こうして文字にしてまとめてみると、混とんとした中で練習を重ねてしまうよりとてもよかったなと思います(*・v・)

今回の結果も踏まえて、あがり症についての記事を連載したいと思いますので、引き続き読んでいただけると嬉しいです♬

また、改めての紹介になってしまい大変恐縮ですが、今回ご紹介した本は本当におすすめです…!

本書に書かれている、例えば『日々のウォーミングアップ』や『練習の仕方』や『暗譜方法』など、それぞれ詳しくは書かれているのですが、いざ自分の中に取り込もうとして読んでいると、更に具体的に自分が何をしたらいいか?という部分が、割と抽象的に書かれていて、自分で試行錯誤すべきなんだな…と思う面はありますが、これは、一人ひとりに、その状況に応じて実際に行うべき内容は幅広く異なってくるからかな…とも思っています。

それは今回私がYoutube動画を探したように、具体的な方法を提案してくれる動画がたくさんあるので、その中から自分に合った内容をやってみて、しっくり来たら取り入れるというのが一番いいかな…!と思いました(少なくとも自分だけで試行錯誤するよりよっぽど効率的に思います)

本書は、そんな感じでYoutube動画を探す前段階の、音楽家にとって必要なあらゆる項目が記載された地図のような感じですので、これを手元に置いて、気になったところをYoutubeなどで参考動画を探して実践→吸収するのが、成長の近道かなと思いましたし、私も今後そうやっていきたいと思います…!

…それで少しはあがり症が解消されて、演奏配信とか、リアルでの演奏会参加の機会も増やしていけたらな…と思ってます…(*・ω・)

そんな実践レポートというか、やってみてこうなったよ!というのは今後もどんどんコンテンツとして展開していくので、同じくあがり症で悩んでいる方はぜひ、一緒に頑張りましょうね?